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その時、宮崎は闇に包まれる —— 南海トラフ巨大地震・超大型台風を『自宅要塞』で生き延びる72時間完全ドキュメント

その時、宮崎は闇に包まれる
南海トラフ・大型台風を「自宅要塞」で生き延びる
72時間完全ドキュメント

Documentary of 72 Hours Survival in Miyazaki

宮崎県民にとって、南海トラフ巨大地震や大型台風による「長期停電(ブラックアウト)」は、もはや「もしも」の話ではありません。「いつか必ず来る」確定した未来です。

しかし、多くの家庭で準備されているのは水と非常食だけ。「電気」の備えについては、「太陽光があるから大丈夫だろう」「蓄電池を入れたから安心だ」という【根拠のない過信】が蔓延しています。

本稿は、災害発生直後からの72時間を時系列でシミュレーションし、あなたの家の設備が「実際にどう動くのか(あるいは動かないのか)」を冷徹に検証するドキュメントです。

プロローグ:Xデーの到来

【前提シナリオ】
7月中旬、時刻は19時30分。外は完全な夜。
宮崎県沖を震源とする巨大地震、または大型台風の直撃により、県内全域で送電網が寸断。復旧のメドが立たない大規模停電が発生したと仮定します。

一瞬にして、街から光が消えます。
エアコンの稼働音が止まり、冷蔵庫のブーンという低い音が消え、室内は恐ろしいほどの静寂と闇に包まれます。

ここから、あなたの家の「真価」が問われる72時間が始まります。

フェーズ1:発災直後 〜 6時間

Day 1 / 19:30 – 25:30

1. 「10秒後の明暗」を分ける機種選定

停電発生から約5秒〜10秒後。蓄電池を導入している家庭では、自動的に「自立運転モード」への切り替えが行われます(一部手動の機種を除く)。

「ピッ、停電が発生しました。蓄電池からの放電を開始します」

このアナウンスと共に照明が戻る家と、真っ暗なままの家。ここで最初の運命の分岐点が訪れます。それが「全負荷型」か「特定負荷型」かの違いです。

⚠️ ここが盲点!「特定負荷型」の落とし穴

コストを抑えるために「特定負荷型」の蓄電池を選んでいた場合、電気が復旧するのは「事前に指定した特定の回路(例:冷蔵庫とリビングの照明1つ)」だけです。

「あれ? 2階の子供部屋がつかない!」
「トイレの電気がつかない!」
「IHクッキングヒーターが動かないからお湯が沸かせない!」

発災直後の混乱の中、この事実に初めて気づき、パニックになるケースが非常に多いのです。もしあなたの家が特定負荷型なら、「どのコンセントが生きているのか」を今すぐ確認してください。災害時にそれを探している時間はありません。

2. エコキュートは「巨大な水瓶」になるか

停電と同時に断水が発生する可能性も高いでしょう。ここで生死を分けるのが「生活用水」の確保です。

オール電化住宅に設置されているエコキュート(電気温水器)のタンク内には、常に300L〜400Lのお湯(水)が貯蔵されています。これはポリタンク約20個分に相当する膨大な量です。

しかし、ここにも批判的な視点が必要です。

  • 取り出し方を知っていますか?:非常用取水栓の操作方法を一度も練習していない場合、暗闇の中で水を取り出すのは不可能です。
  • 飲用不可の現実:タンクの水は衛生上、原則として「生活用水(トイレ・手洗い)」用です。飲料水として使うには煮沸が必要ですが、IHが使えない(特定負荷型や電池切れ)場合、その水は飲み水になりません。

3. 初動の6時間でやるべき「負荷コントロール」

蓄電池が動いているからといって、いつも通りに電気を使ってはいけません。夜19時30分発災の場合、次の太陽光発電が始まる翌朝6時までの約10時間、「蓄電池に残っている電気だけ」で生き延びる必要があります。

【クリティカル・シミュレーション】
一般的な蓄電池容量(9.8kWh)で、残量が50%(約5kWh)だった場合:
  • エアコン(冷房)1台:約0.5kWh/h × 10時間 = 5.0kWh → ギリギリかアウト
  • 冷蔵庫:約0.05kWh/h × 10時間 = 0.5kWh → 余裕あり
  • 照明・スマホ充電・テレビ:合計約0.2kWh/h → 余裕あり

真夏や真冬の場合、エアコンを使い続ければ朝までにバッテリーは枯渇し、ブラックアウトします。
発災直後の6時間でやるべきは、「家族全員で1つの部屋に集まり、照明と空調の消費を最小限に抑えること」です。この冷徹な管理ができるかどうかが、翌日以降の生存率を左右します。

フェーズ2:最初の朝、太陽は救世主になるか?

Day 2 / 06:00 – 18:00

長く不安な一夜が明け、空が白んできました。
ここで、太陽光発電システムを導入している家庭には「希望」が生まれます。太陽が昇れば電気が作られ、減ってしまった蓄電池の残量が回復するからです。

しかし、現実はそう甘くありません。ここで多くの人が直面するトラブルが3つあります。

1. 「再起動」のラグに焦るな

もし昨夜のうちに蓄電池を使い切り、残量が0%になってシステムダウン(完全停止)していた場合、太陽が出てもすぐには復旧しません。

パワコンが再起動するためには、一定の電圧が必要です。
「あれ? 晴れてきたのに電気がつかない! 故障か?」
とパニックになりがちですが、十分な日射量が得られるまで数十分〜1時間程度待つ必要があります。この「焦り」が判断を誤らせます。

2. 天候リスクという「ロシアンルーレット」

【発電量の残酷な現実】
5kWの太陽光パネルを載せている場合:
  • 快晴時:約 3.5kW 〜 4.0kW の発電
  • 曇天時:約 1.0kW 〜 1.5kW に低下
  • 雨天・暴風雨時:約 0.2kW 〜 0.5kW まで激減

もし停電の原因が「台風」だった場合、翌日も雨風が強い可能性が高いでしょう。
この場合、発電量は通常の10分の1以下に落ち込みます。

冷蔵庫(約150W)と照明(約50W)で精一杯。エアコンを動かしたり、蓄電池を充電したりする余力はほとんどありません。
「太陽光があるから大丈夫」というのは、「晴れていれば」という条件付きの安心でしかないのです。

3. 「延長コード地獄」の発生(自立運転コンセントの罠)

これは、少し前の世代の設備や、コスト重視で導入した家庭で発生する問題です。
家全体の電気がバックアップされていない場合、あなたは冷蔵庫の裏や、普段見えない場所にある「自立運転用コンセント」を探し出し、手動でスイッチを切り替えなければなりません。

⚠️ 物理的なカオスが発生します

そこから何が起きるか想像してください。
冷蔵庫からリビングのテーブルまで、そしてスマホを充電したい寝室まで、家中に延長コードが張り巡らされます。

暗がりでコードに足を引っ掛けて転倒するリスク。
たこ足配線による発火のリスク。
「誰かがコードを抜いてしまってデータが飛ぶ」というストレス。

これが「特定負荷型」や「手動切替型」を選んだ場合の、被災生活のリアルな光景です。

4. 日中の鉄則「使うな、貯めろ」

もし運良く晴れたとしても、日中に電気を使いすぎてはいけません。
なぜなら、「次の夜」が必ず来るからです。

エコキュートでお湯を沸かす(大量の電力消費)のは、蓄電池が「満タン」になり、かつ余剰電力が出ている時だけに限定すべきです。まずは何よりも優先して、今夜のための電気を蓄電池に溜め込むこと。

「昼間テレビが見られるから」といって油断して電気を使っていると、夕方には蓄電池が空になり、また真っ暗な夜を迎えることになります。

フェーズ3:電池が尽きる時、EVが要塞になる

Day 2 Night – Day 3 / 18:00 –

2日目の夜が訪れます。
もし昼間の天気が悪く、十分な充電ができなかった場合、多くの家庭の蓄電池(容量10kWh前後)は、この時点で底をつきます。

再び訪れる暗闇。
冷蔵庫の食材が痛み始め、スマホのバッテリー残量が赤く点滅し、家族の会話が途絶える時間です。

しかし、この絶望的な状況下で、唯一「普段と変わらない明るい生活」を続けている家があります。
それが、EV(電気自動車)とV2Hシステムを導入している家庭です。

1. 桁違いの怪物「走る蓄電池」

なぜEVがある家だけが生き残るのか。理由はシンプルに「容量の桁が違う」からです。

【圧倒的な容量差】
  • 一般的な家庭用蓄電池:約 10kWh
    (節約して1日分)
  • 日産サクラ / リーフ等のEV:40kWh 〜 60kWh
    普通に使っても3〜4日分

家庭用蓄電池が「ポリタンク」だとしたら、EVは「給水車」そのものです。
V2Hを通じて車から家に電気を送れば、エアコンを我慢する必要も、照明を消す必要もありません。IHで温かい料理を作り、熱いシャワーを浴びることすら可能です。

2. V2Hがないと「宝の持ち腐れ」になる理由

ここで注意が必要なのは、「EVを持っていれば大丈夫」ではないという点です。
車にコンセント(AC100V電源)が付いている車種もありますが、それだけでは不十分です。

⚠️ 車のコンセント vs V2H

車のコンセント(最大1,500W):
炊飯器1つ動かせば限界です。家中の電気を賄うことはできません。また、雨の中、窓を開けて延長コードを車から家の中に引き込む必要があります。

V2Hシステム(最大6,000W):
家全体の分電盤に直接電気を送ります。照明、冷蔵庫、エコキュート、エアコン…これらを同時に動かせるパワーがあります。コードの引き回しも不要です。

3. 3日目、自宅が「現代の避難所」になる

災害発生から3日目ともなると、周辺地域のスマホのバッテリーは全滅します。
情報は遮断され、不安がピークに達します。

そんな中、あなたの家だけ電気が点いているとしたらどうなるでしょうか。
近所の人が「すみません、少しだけ充電させてくれませんか?」と訪ねてくるでしょう。

「どうぞ、うちは車があるから大丈夫ですよ」

そう言ってコンセントを貸してあげる。
温かいお茶を出してあげる。
NHKのニュースを見せてあげる。

V2Hシステムは、単なる節約機器ではありません。
地域コミュニティの中で、あなたと家族が「助けられる側」ではなく「助ける側」に回るための、最強の防災ツールなのです。

エピローグ:復旧、そして日常へ

やがて送電が復旧し、街に明かりが戻ります。
しかし、一度「闇」を経験した人々の意識は大きく変わっているはずです。

「電気代が安くなるか、元が取れるか」
そんな計算はもちろん大切です。しかし、私たちが本当に提案したいのは、震える夜に家族を守り抜くための「要塞」としての家のあり方です。

72時間のシミュレーション、いかがでしたでしょうか。
これが、宮崎でいつか必ず起きる現実です。
その時、あなたの家は家族を守れますか?

あなたの家の「生存率」をチェックしませんか?

現在の設備、または導入予定のプランで、本当に72時間生き延びられるのか。
コトブキ光熱が、電気エネルギー設備店として診断します。

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